英単語を増やすためのトリセツ

ボキャブラリー増やしタイ -耳から編-

耳きっかけで新しい英単語を覚える時の(スーパーずぼら人間である私にとって)いちばん良い流れをご紹介したいと思います。ベストな方法は人それぞれなので、ご参考程度にお聞きください。

その1

ポッドキャストなどネイティブスピーカーがたくさん話している番組を聞く。私はインタビューものが特に気に入っている。最近はSteven Bartlett さんの DOC (Diary of a CEO) がお気に入り。彼の発音や頭の回転の良さ、落ち着いていながらもエネルギーを感じる語りが好きである。話がそれた。

とにかく、毎日でも、週に一度でも、真剣に聞いても、ながら聞きでもよいが、しつこく継続する。私は週に2回ほど、各30分くらい聞いている。一度聞いた番組はよほど興味が持てたインタビューでなければ繰り返し聴かない。それは一回でちゃんと理解できているという意味ではない。ただ単にひとつひとつの番組や会話の理解に必死になりすぎると疲れてしまって継続が嫌になってしまうから。もちろん全体の何パーセント理解できたか?など全く考えない。なにもわからなかったとしても、英語音を耳に充填することができれば良し!と考えている。この作業で自分の脳内に英語反応用領域が増えると同時に、耳を英語受け入れ用にいつでも使えるようストレッチしているような感じである。

 

その2

①ふと聞き取れない単語があった②音は聞き取れたけど知らない単語があった③意味もスペルもわからないけど音が面白かった、時でかつ、ものすごく気になった場合に限り、その部分を(15秒とか30秒とかの巻き戻し再生を使って)何度か聞いてみる。なんとなく音が認識できたら正しいスペルでなくてもいいので、Google 検索してみる。自分の耳からの情報だけでその単語が見つかったら素直に嬉しい。

音だけをたよりに当てずっぽうで検索して、あれこれ試してもその単語にたどり着かなかったことは何度もある。でも、そんなときもなぜか相当楽しい。以前、どうしてもわからなかった単語が含まれる部分を Chat GPT に聞かせて文字起こしをしてもらったら、Chat GPT にもわからなかったことがあった。それは話者の活舌が悪すぎるのだろうということで、自分のせいではなかった。そんなこともある。

1つのインタビューを聞き流して、1つでも調べたい単語に遭遇できればラッキーだ。そのくらいの気持ちでやっている。

ちなみに、前述した Diary of a CEO はポッドキャストのほかに YouTube もある。YouTubeには文字起こしができるのは言うまでもないが、ポッドキャストにも同時文字起こしの機能ができたので実はわからない単語の答え合わせはすごく簡単になった。ただ、簡単に答えを見つけると印象に残りにくくなるという欠点があるので、できればまずは自分の耳でチャレンジしたい。長期的な目で見ると、「苦労して見つけた単語、印象に残る単語」のほうが絶対に記憶に残りやすい。自分の耳とのチャレンジのステップが記憶に貢献する。

 

その3

その2で検索したときにだいたいの場合は日本語訳がちらっと見えてしまうが、そこで終わらせずに、ひと手間かけて英英辞典で意味を調べることを強くおすすめする。英英辞典で調べるほうが長期的にみて圧倒的にお得。ニュアンスもわかるし、その単語を使った英文の使い方も理解できる。英英辞典の説明や例文を読んだうえで納得感が得られればOK。イマイチ意味が頭に入ってこないときは Chat GPT に助けてもらうのも良い方法だと思う。ニュアンスも含めて信じられないくらい素晴らしい説明をしてくれる。

 

その4

不思議なことに、上記の手順で出会った単語にはカラーバス効果がほぼ100%現れる。職場の上司との会話でとか、次の日のポッドキャストでとか、すごい確率で新しく出会った単語にまたすぐ遭遇する。

カラーバス効果とは、ある一つのことを意識することで、それに関する情報に対して無意識に注意が向くようになる現象のこと。赤い鞄が欲しいなと思っていると街中でもやたらと赤い鞄を持っている人が目に入る、そんな現象のことである。

カラーバス効果で自分が調べた単語に遭遇することは、黄金に輝く超ラッキーアイテムだと思っている。この現象がおきればもうその単語は自分の経験の一部としてインプットされる。

 

その5

カラーバス効果もあって再度遭遇した運命の単語。絶対にどこかで使ってやろう!という気持ちになるはず。なるはず、というより「絶対使ってやる!」と心にインプットしておく。すると「あ、今だ!」というタイミングがこれまた不思議なほど発生する。だめもとで一度使ってみる。反応がいまいちだったら私は素直に相手に聞くようにしている。「いま使った〇〇という単語、実は昨日知ったばかりだけど、使い方は大丈夫だったか?」と。勿論、聞けないタイミングもあるが、そこは気にしない。ここまでその単語はかなり自分のものになる。

 

その6

いかに運命の出会いをして一度使ってみたからと言っても、そのあと何か月も使わなければ悲しいかな記憶から消える。しかし私は言いたい。ただ紙の上、文字だけで出会った単語なら数か月後に対面したときに素通りしてしまう。6か月後には完全に忘れて「どちらさまでしたっけ?」「初めまして!」なんていう状況になる可能性さえ大きい。しかし、耳から探しカラーバス効果で再会し実践するというステップをとった運命の単語には、6か月後に会った時「あっ、確か以前〇〇セミナーでご一緒させて頂いた〇〇業界の方ですよね。」とシチュエーションくらいには思い出せる。名前はその場で思い出せなくても、会社からの帰り道、買い物中、ふと「あっ、〇〇さんだ」と思い出せることが多い。ちなみに、記憶というのは一生懸命思い出そうとしているときより、ほかのことをしたり考えたりしている時のほうが思い出しやすいそうだ。

 

以上

私が単語を増やすためにやっていることです。正直なところ意識せずやっているので、自分がどうやって単語を増やしているのか?とあらためて考えてみたら上記のようなものだったというほうが正しいです。一気に何十個という単語は増やせませんが、勉強嫌いな私にとっては楽して覚えられる方法だなと感じています。

 

最後に、カラーバス効果について Chat GPT に質問した結果を共有致します。名前がかなり異なるので意外でしたが、説明は納得でした。

It is more commonly known as the “Baader-Meinhof phenomenon” or the “frequency illusion” in the western world. It refers to the cognitive bias where, after noticing something for the first time, you suddenly start seeing it everywhere.

For example, if you learn a new word, you might start noticing that word in conversations, books, and media more frequently than before. This happens because your brain is more aware of that particular thing and starts recognizing it more often.

 

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