頭がいいのに英語がうまくならない人
頭がいいのになぜか英語がうまくならない人
あなたの周りにいないでしょうか。
良い大学を出ている、当然勉強ができる、理解が早い、記憶力も良い、仕事もできる、合理的、物事を俯瞰して見ることができる、ついでに言えば、性格も悪くない、幸せな家庭だってある、子供にも勉強を教えてあげている、そんな羨ましい人。そして、そんな人に限って、時間を作ってコツコツと何年も真剣に英語を学んでいる、オンラインレッスンも受けている、でも本当に不思議なことに英語ができない。そんな優等生タイプの皆さま。日本の七不思議のひとつにカウントされちゃうかもしれません。
ひとつの理由
リスニング、リーディング、ライティング、ある程度こなせば英語は聞いたり、話せたり、書いたりできるはずであり、最初に書いたような優秀な人にできないはずはない。がしかし、私の観察だと英語が不思議なほどできない優等生にかぎってプライドが富士山より高い。何もかもほぼ完ぺき、大きな失敗もなくこれまでの人生歩んでこられたせいなのか?とにかくプライドが高い。しかも興味深いことに、プライドが高いことが露ていするのは恥ずかしいという認識があるのか、このタイプの方は表面上プライドがないように装っているケースも多いと感じる。そして実際に謙虚である。しかし、どんなに良い人パワーで装っても、根底にプライドが右往左往して成長の邪魔をしているのは見えてしまう。
英語という名のふっくら美味しいパンを焼くには
英語はたった一人の先生やたった一冊の本に教えてもらうものではなく、日々の暮らしや仕事で英語に接する場面、様々なシチュエーションでヒントを得たりして上手くなると思う。パン生地をこねてもこねてもこねても、酵母とかベーキングパウダーがなかったら大して膨らまない。そして、熱い熱いオーブンに入れないと焼きあがらない。
嫌いな同僚が使ったあの表現なかなかイケてるな、自分よりできないと思っている人が自分より難しい単語を知っていた、相手の話した英語を間違った理解をしてとんちんかんな返事をしてしまった、そら耳度が高すぎてありえない聞き間違えをした、部下のほうがずっと発音が良かった、自信満々で書いたメールだったのに真っ赤に修正された、等々。これらの状況は本来だったらおいしすぎる状況。まさに酵母やベーキングパウダーの役割だと思う。そして、人前で英語で上司に説明しなければならない場面に遭遇したのに、スラスラ話せない自分が恥ずかしいから「また別途話しましょう」などと言って逃げてしまう。これはオーブンに入ってこんがり焼いてもらう機会を自ら逃しているのと同じだと思う。
耳にタコ
かもしれないけれど、失敗は成功の母。どれだけ失敗したか、どれだか恥をかいたか、気にしないでチャレンジすることを避けてしまっては英語は成長しないと思う。「悔しい」と思ったらそれは自分が成長する良い機会だと思う。自分から欲しがったほうがいい。また、恥をかいたり、悔しい思いをしたら絶対忘れないという最強のメリットも同時に享受できる。
せっかく優秀なんだから
自尊心とか自己肯定感は大切で、それがなくて困っている人は日本人の大多数かもしれないけれど、自己成長の邪魔をしてしまうタイプのプライドもある。
人がうらやむ頭の良さを持っているあなた。何でもできるそこのあなた。みんなに頼られている親分タイプのあなた。「さすが~!」と言われ慣れているあなた。上司からなくてはならない存在だと毎日褒められているあなた。
ちょっとした失敗なんて他人は覚えてないもの。英語なんてできなくてもあなたの価値は変わらない。だけど、せっかく学んでいるのだから、一生懸命こねてきた生地を早く焼いてみませんか。さささっと酵母を追加して、熱いオーブンに入って、美味しいこんがり英語パンになっちゃいましょう。基本のパンが焼けたら、変わり種にも簡単にトライできるようになりますよ。