丁寧にしたくて使う Could について ちょっとだけご注意を! そのお仕事 Can にお任せ下さい!
日本人は丁寧、礼儀正しい国民です
ですから、英語でもできれば丁寧な話し方をしたいと考えている方は多いと思います。そんな素晴らしい考え方の影響でついつい使いがちな単語に Could があります。良かれと思って使っているのに、その場の空気がなんとなく「???」となる会話を何度も見ました。大問題にはならないのですが、ご参考になればいいなと思います。
Could
もちろん、Can より丁寧なのが Could です。例えば、Can you pass that book on the desk? よりも、Could you pass that book on the desk, please? のほうが丁寧です。とりあえず、can の代わりにいつでも could を使っておけば無難と思っている方も多いかもしれません。イギリス人は could you を、アメリカ人は can you を使うと以前誰かが言っていましたが、、、それはともかく、丁寧さだけの使い分けではないと理解しておくと便利です。
Can
単純に〇〇ができるかどうか、〇〇する能力があるか、〇〇できる状況か、などを質問する場合に Can を使いますよね
- “Hi, Kenji! Do you know if we can see Dr. Tanaka sometime soon? “
- 「ケンジ君、そろそろ田中先生にお会いできますかね」
- “Yes, I have a good news. Dr. Tanaka can see us next Monday at 14:00. “
- 「いいニュースですよ。来週月曜14:00に会っていただけることになりました。」
この会話はスムーズです。Can を使って単純に可能かどうかを質問し、月曜に会えるということを答えています。とてもスッキリしています。一方で次の会話をご覧ください。
Can & Could
こんな感じの会話をなんども耳にしています。
- “Hi, Kenji! Do you know if we can see Dr. Tanaka sometime soon? “
- 「ケンジ君、そろそろ田中先生にお会いできますかね」
- “Dr. Tanaka could see us next Monday.”
- (会えるのかな、会えないのかな???)
- ” So, Kenji, you mean we can see him next Monday?” 「今度の月曜会えるっていうことですか」
このケンジ君のセリフですが、田中先生に敬意を表して「月曜にお会い下さる」と言いたいので could を使ったのではないか?と日本人的には感じ取れます。
しかし、英語としては「今度の月曜に田中先生があってくれる可能性がある、月曜なら会ってくれるかもしれない」と聞こえますので、この後に何か条件的な説明が続くのかな、と耳をケンジ君に向けたまま次のセリフを期待してしまいます。
例えば、
- Dr. Tanaka could see us next Monday but he needs to reschedule his other appointments, so we need to wait and see if we can fix the appointment.
- 会おうと思えば月曜に会える可能性があるけれど、ほかのスケジュールを調整しなければならないので、月曜の面会を確定するまで少し待たなければいけない。
といった具合です。
丁寧に言いたいなら
could は単純な〇〇できる、という意味ではあまり使われませんので、気を付けましょう。どうしても丁寧に言いたい場合はこんな言い方はどうでしょうか。
- Dr. Tanaka is kind enough to spend his time out of his busy schedule and can see us next Monday. (田中先生はお忙しい中、来週の月曜に会ってくれます。)
- I am so grateful that Dr. Tanaka can see us next Monday. (ありがたいことに、今度の月曜にお会いして下さるということです。)
結論
できる、できないは Can にお任せ下さい!Can ならできる!
少しでも皆さんのお役に立てれば本当にうれしいです。