「密」は Dense ですが、こんな時にも使えます「頭が悪くてごめんなさい」

外国人は謙遜しない?

そんなことはありませんよね。世界中に謙虚な人はたくさんいます。日本人ほど自分を卑下する人たちはいませんが、ちょっとした時の表現として謙虚な表現を聞くことはよくあります。

仕事などで新しいことを覚えなければいけなくて苦戦するとき、覚えていてもシステムやルールがどんどん変わってついていけていないとき、「うーん、自分ってバカなのかな。」とか「あー、自分だけわかってないのかな」と思うことはあります。あるいは、相手の説明が悪いのが原因なのだけれど、相手を傷つけたくなくてストレートに言えないとき、謙虚な姿勢で会話をすることってありますよね。

例えば、システムの使い方を何度も教えてくれている同僚に

「私の頭が悪いんだと思うのだけど、説明がよくわからなかったからもう一度教えてくれますか」

と言いたいときないですか。そんな時、どんな英語を使って表現しているでしょうか。当然、口語になりますがこんな言い方をご紹介します。

 

密です!だけじゃない Dense

I might be dense, but I couldn’t get your point. Would you mind telling me that again?

Dense を使ってこんな言い方をしてみると、自分を卑下するほどでもなく、「私の頭が悪いのかもしれないんだけど、よくわからなかった。」という自然な言い方ができます。might を使うのもポイントです。 I am を使うと自分が dense だと断定してしまいますので、あまりよくないです。

2020年今年の漢字に「密」が選ばれましたが、英語新聞の記事 (Reuters)では、

Japan Picks the Kanji Character for “Dense” to define the coronavirus year.

となっていました。コロナ禍の一年を表す”密”という字が今年の漢字に選ばれた、ということです。このイメージが Dense ですね。

Dense はもともと、

  • 濃い
  • 不透明
  • 密度が高い

という意味が一般的に使われますが、

  • 鈍い
  • 頭が悪い
  • 気が利かない

という意味もあります。Weblio には

  • Don’t be so dense! もっと気を利かせなさいよ!

という例文が載っていますが、このイメージが分かりやすいですね。愚かとか、馬鹿とか、知能が低いとか、いうわけではなくて、鈍い、気が利かない、冴えない、というニュアンスがでています。

 

Stupid? Silly? Ridiculous? Useless? Idiot? 

「バカ」と聞いてこれらの単語が浮かぶ方も多いのではないでしょうか。どれも、強弱や使われるシチュエーションはちょっと違いますが、本当の意味で「バカ」とか「お馬鹿さん」です。

上記のような場面で使うのはどれもちょっと違うと感じます。強すぎますし、「私の頭が悪いのかもしれないんだけど、よくわからなかった。」とちょっと謙遜しつつ会話を進めたいだけなのに、もし

 I am sorry, I am stupid and couldn’t get your point. ×

などと言ったら、いったい何ごとか?と思われますね。①あなたは本当に愚か者なのか ②説明がわからなかったくらいで愚かと呼ぶのか、、、なんて思われそうです。謙虚どころか、外国人にはむしろネガティブで悪い印象を与えますね。

以前にシェアした silly と ridiculous の例文を再度ご紹介します。

  • Sam forgot to turn the video off after the online discussion ended and everyone could see him wearing a pants as he stood up to leave his room. サムはオンライン会議のあとビデオをオフにするのを忘れたまま部屋を出ようと立ち上がったが、パンツ姿をみんなに見られてしまった。→ これは silly です。お馬鹿さん、という感じです。
  • Donald Trump said that it was Mexico which had to pay for building the walls on the boarder between US and Mexico. メキシコとの国境に壁を作る費用を出すのはメキシコだ、とドナルドトランプは言った。→ これは ridiculous です。

 

さえない Lackluster 

Lackluster という単語もご紹介しておきます。これは「さえない」という意味ですが、人よりも成績などに使われることが多いと思います。Lack は不足、Luster は光、ですので文字通り「さえない」にぴったりしますね。単語の響きは意外とかっこいいと個人的には思うのですが、意味はよくないです。

  • Japan had a lackluster day in the stock market today. 今日の日本の株式市場はさえなかった。
  • The football team had another lackluster performance yesterday. そのサッカーチームはまたさえない試合をしてしまった。
  • The COVID tracking system is so lackluster that it does not work as expected. コロナのトラッキングシステムはいまひとつで期待されたような機能を果たしていない。

このような感じで使われています。

 

まとめ

私の頭が悪いのかもしれないんだけど、よくわからなかった。」

もしかしたらこのセリフは「訳しにくい日本語」と言えるかもしれませんね。自分を卑下する言葉は避けて、ダイレクトな「バカ」という単語も避けて、さらりと言いましょう。でも、どうしても言いたいときだけにしておきましょう。

ほんとうは、I am sorry but could you repeat it again? とか、Would you mind elaborating it a bit? とか、Could you rephrase that again for me? というふうに聞けばいいだけなんですよね。

少しでも皆さんのお役に立てれば本当にうれしいです。

 

 

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