英語についての朗報と現実 良い傾向と変わらない文化
英語についての良い(?)お知らせ
英語についての良いお知らせは、英語がどんどんシンプルになっているということです。
よりシンプルに話したり書いたりすることが良しとされてきています。例えば、仕事中にメールを書いたりワードで文章を書いたりしていると、Suggestionとして自動的に単語や表現についてアドバイスが出てくる機能があります。
たとえば、I would like to have the new software installed in order to enhance…… という文章を書いていると、in order to のところに点線が出ておすすめ表現がでてきます。この場合は in order to の代わりに単純に to だけでよくないですか?という指摘がでてきました。
確かに、to で十分に伝わります。
いやあ、、せっかく一生懸命に英語表現を覚えてきて、スラスラ使えるようになったのに、to でいいなんてちょっと寂しいじゃないですか~、と思いますよね。私も思います。でも、誰もが毎回のようにシンプル英語の提案をされ続けていくと、だんだん「面倒だから初めからシンプルにしておこう」と思うかもしれません。
英語がシンプルになるのはなぜ?
シンプル、簡単、早い、わかれば十分、という方向にいろいろなものが向かっている傾向がありますよね。また、判断をするということは脳のエネルギーをたくさん使うので、できるだけどちらでも構わないような判断はなくして自動化するという方もいらっしゃいます。毎日同じ服を着るというような方です。
個人的には合理的なことは好きですし、小さな判断を減らす、簡単にする、シンプルにするというのは賛成です。ビジネスでの英語も同じ考えをすると納得できます。正しく伝わればいいので、小説とは違いますよね。確かに。。。文章は短く、読む時間も短く、スピードアップ、効率アップに越したことはありません。
そして、世界中が英語を使うようになって、必ずしも外国人が正しい英語表現を使える、理解できるとは限りません。ビジネスでの英語はシンプルにしておけば誤解のリスクが減ると思われます。
その一方で真逆の現実もあります
一方で、ネイティブから届くメール、アメリカ本社から発信される情報などは、まったくもって表現豊かな単語や言い回しであふれています。本当にすばらしい読み物となっております。
もともと英語では一つの文章に同じ表現や単語がないほうが良い、バリエーション豊かなほど良い、とされていますので、ネイティブ中心に考えたときは当然すばらしい文章を書きたくなるのが自然だとは思います。(社員の大多数はネイティブではないことは無視されています。汗)
ちょっとした流行りの言葉
流行りとまで言えるかわかりませんが、ビジネス英語でも、急にみんなが使い始める言葉が時々でてきます。言葉によってはすぐに消えますが、流行りのような単語があります。
半年くらい前まではやたらめったらと “catalyze” という単語が使われていました。もともと触媒という意味ですが、ビジネスを刺激するとか促進するという意味で使われています。あっという間に日本の金融界でもカタカナで登場していました。 “trailblazer” という単語を見る機会も増えました。先駆者という意味です。
ネイティブでないので正確には測りかねますが、同じ単語ばかり使っていたら飽きる可能性はあります。プロジェクトのタイトルやスローガン的なものを作るときは普段使わない単語を使うと人の注意を引きやすいのかなぁと思います。
日本語でも新しい言葉が出ては消え、間違いだと思われていた表現がスタンダードになったりと、目まぐるしく変化し、言葉は生きていると感じます。
まとめ
英語をシンプルにしよう。誤解なく簡潔に伝えよう。というのは非常に良いことだと思いますが、結局のところは「色々な表現をわかったうえで、簡単にする」ということが必要なのかなと思います。
言葉は大切な文化の一つなので、これからもさまざまな方向に発展すると思います。英語に限らずどの言語でも、豊かな語彙や表現は人生の楽しみでもありますので、まずはその豊かさを楽しめるレベルになっていきたいですね。
少しでも皆さんのお役に立てれば本当にうれしいです。