本当はかんたん、便利!過去完了はすごく昔のことを表現するものではない
過去完了は苦手だなあと思っている?
過去完了はほんとうは簡単で便利なものです。過去完了という文法的な呼び方がなんだか分かりにくいイメージを与えてしまうのかもしれないです。had + 過去分詞 のかたちです。
実際は使う機会はそんなに多くありません。ひとつ覚えておけばよい点として、「過去完了は過去の話をしている時、その過去よりももっと前のことを明確に表現したいときに使う」です。
実は、過去完了を使わなくても、過去完了で言いたいことを伝えることは可能です。どういうことか下記の例を見ていただくと、逆にどんな時に使えるかがわかると思います。シンプルなんです。
過去完了の例
普通の例(過去完了を使う場合)
- When I met Jason last week, he had already heard about the news. 先週ジェイソンに初めて会った時、彼はすでにそのニュースを聞いていました。
- When the storm reached the area, the people had already been evacuated to safer places. 嵐がそのエリアに到達したときには、住民はすでに安全な場所に避難をしていました。
過去完了を使わないで同じことを言う場合
- I met Jason last week. Actually, he heard about the news before meeting me. 先週ジェイソンに初めて会った時、彼は私に会う前にすでにそのニュースを知っていました。
- The storm reached the area last night. Fortunately, the people were evacuated to safer places in advance. 昨晩、嵐がそのエリアに到達しました。住民は前もって安全な場所に避難をしていました。
過去完了の役割
意味としては過去完了を使わなくても伝えることはできます。でも過去完了を使うと、どちらのアクションや事柄が先に起こったかがはっきりわかりますので、便利なのですね。
そして、過去完了を単独で使うことはないことがわかります。必ず過去形が一緒に登場します。登場した過去形よりももっと前に起こったことがあれば過去完了です。
過去完了を使うと便利な場合
例をもう少しあげたいと思います。
” I went to the cinema yesterday. I bought a bottle of water on the way. I realized it was alcohol.” 昨日映画を観に行った。途中で水を買ったけれど、お酒だと気が付いた。
” Why didn’t you just ask for changing it at the store?” お店で交換しなかったの?
” When I noticed it, I had already been in the cinema.” 気が付いたときにはすでに映画館の中にいたんだ。
最初の文章だと、お酒だと気が付いたタイミングがいつなのかはわかりませんが、3つめの文章だと映画館に入ってからお酒だと気が付いたとはっきりわかります。このように、何が先に起こって、何が後に起こったかをはっきり伝えたいときに過去完了はとても便利です。
過去完了のよくある間違い
職場でよく耳にする過去完了の間違いがあります。
- 単純にすごく昔のことを表現したり、
- 過去のことを強調する意味で使っている人が少なくありません。
これらは単純に間違いですのでやめましょう。
過去完了を使ったからといって、すごく昔のことにはなりません。英語では、過去は過去。それが昨日でも20年前でも単純に過去形を使いましょう。
- I saw him yesterday.
- I saw him 30 years ago.
強調したいのなら、did + 原型 を使いましょう。
- I did make a reservation. 確かに予約をしました。
- We did see him yesterday. 確かに昨日彼をみました。
まとめ
- 過去完了はむずかしくない
- 過去の話しをするときに、事柄が発生した順序をはっきり伝えたいときに使うと便利
- 普段の会話で実はそんなに登場しない
- 間違った使い方をしない
少しでも皆さんのお役に立てれば本当にうれしいです。