外資系企業で働いていたら英語は上手くなりますか?

上手くなりますが、落とし穴だらけ

英語力の向上@外資系企業

すべての外資系企業が同じではないと思いますが、私が日々英語を使って仕事をしていて思うのは、①日々英語に囲まれていたら必然的に英語のスキルは向上する、がしかし②向上の幅やスピードが人によって天と地ほど異なる、そして③切っても切り離せないコミュニケーションスキルの問題が存在する、の3点です。

 

①日々英語に囲まれていたら必然的に英語のスキルは向上する、、、について

勿論、毎日英語に触れていたら耳にする単語の種類も増えますし、新しい表現に出会う事も増えます。自分が英語で話したり書いたりする場面もありますので、英語のスキルは向上するのは間違いないでしょう。何より「慣れる」ので、英語を話したり、書いたり、読んだり、することへの抵抗がかなり少なくなります。当然ですよね。(どうしても「慣れない」で苦痛に感じているかたも実際はいらっしゃいますが、残念ながら出世コースからはかなりの確率で外れることになります。「慣れた」からといって出世するわけではありませんが。。。)

 

②向上の幅やスピードが人によって天と地ほど異なる、、、について

①は事実なのですが、日々のチャンスを活かしているかどうかが人によって大きく異なり、結果的に英語力の大きな差を生んでいると思います。英語を使う職場に慣れてしまえば、「自分の知っている単語、表現だけを使う」ことも可能ですし、相手が自分の知らない単語を使ったとしても、なんとなく「〇〇という意味かな」と受け流して会話が成立しちゃったりします。せっかく耳に入った新しい単語だってメモもとらないでスルーすればその単語を自分のものにすることは絶対にできません。事実、数年しか勤務していなくてもすごく英語がうまくなる方もいますし、10年、15年と長期勤めていてもまったく以前と同じレベルの英語を使っている人もちらほらいます。このことに意外性はないと思いますが、結局はどこにいても、何をしても、その人の意思や意識が結果を左右いたします。(私も反省しております)

 

③切っても切り離せないコミュニケーションスキルの問題、、、について

職場で英語を使っているならやはり正確性が何より大事!と思いますよね。もし自分が間違った表現を使ったり、相手によくわからないような表現を使ったらきっと相手が質問してくれるだろう、相手が変な顔をするだろう、と思うかもしれません。しかし、実際には仮に間違った表現や誤解を与えるような表現を使っても、(内容が失礼でない限り)顔色を変えずニッコリ聞いてくれます。間違いなんて誰も指摘してくれないし、まして直してくれるような人は99%いないのが現実です。話している当の本人だけが気がづいていない微妙な空気が流れつつも「きっとこういう意味だろう」とみんながそれぞれの解釈をして話が進むことさえあります。

よく英語ネイティブの人達は「わからなかったら遠慮せずに質問してね」などと言いますが、逆に彼らが私たち日本人の発する英語がわからなかったとしても、多くの場合「わからない」と言ってくれません。そこは人間同士、優しさや遠慮もあって、「質問して嫌われたくない」「厳しい印象を与えたくない」などという気持ちが浮かぶようです。勿論、時間があれば別角度で質問をして、ゆっくりと外堀から埋めて行きだんだん知りたいことに近づいていく、という方法をとる方もいますが、通常は時間も忍耐も余裕がありませんから、そのようなケースは正直稀だと思います。

いちばん怖いのは、間違った表現を使っていることに双方一切気が付かず、違和感も生まれず、「ああ、あなたはそういうことを思っているのね」と話者の意図しない内容やニュアンスのまま相手が理解することですが、実際そういうケースはかなり多いと思います。残念ながら、誤解は日々生まれている、誤解があって当然というのが率直な感想です。

 

さいごに

そもそも日本語での会話であってもどこまで意思疎通が正確になされているのかもあやしいですし、外国語ならなおさらですから仕方ありません。結局は誤解がある前提で、いかに要所要所で確認していくかが肝かなと思います。元も子もない話になってしまったかとは思いますが、誤解を減らすために、ボキャブラリーを増やす、知らない単語が会話に出てこないか注意を払う、少なくとも自分が相手の言っていることがわからなかったら必ず質問する、決定事項や保留事項を確認する、等は最低限必要なことだと思います。

誤解をなくしてより良いコミュニケーションをとりたい、という気持ちをもって外資系企業で働けば自然と英語がうまくなりますね。

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