しかしBUT、でもBUT、BUTを使うとき気を付けたいこと 日本語の影響から離れよう
しかしBUT でもBUT
But 皆さんはよく使いますか。しかし、でも、という意味でのButです。Butにはいくつか意味がありますが、ここではしかし、でも、のButについて話したいと思います。
一般的な英和辞書には、反対、対立を表す接続詞とあります。Oxford Dictionary of English によりますと、used to introduce a phrase or clause contrasting with what has already been mentionedとなっています。つまり、言ったことと逆のことを言うときに使うということです。
こんなことは誰でも知っていると思います。BUT、しかしながら、微妙な感じで使っている人は多いと思います。
ドキドキさせるBUT
先日ある動画で耳にしたセリフです。
- Your country is wonderful, but, (少し間があり)what is famous in your country?
特に問題もなく通じますし、会話はちゃんと流れると思います。しかし、「あなたの国は素晴らしいですよね」といった後にbut、そして若干の間がありました。聞いている私としては、「え?何かネガティブなことを言うのかしら」と一瞬ドキッとしました。Your country is wonderful, but there has been a strong dictatorship for a long time. 「あなたの国は素晴らしい国ですが、長期独裁政治が続いていますよね。」とかそういう方向に行くのかしら?と一瞬ですが想像してしまいました。
この会話で話していた方は英語中級者で明らかにたどたどしく話していましたので、会話相手の外国人の方も少しも気にならなかったとは思います。ただ、butは逆のことを引き出す接続詞ですので、「今から逆のことを言うよ」という合図ともとれます。ですからこのようなbutに私は一瞬ドキッとしました。「あなたの国は素晴らしいんだけど、それで何が有名なの?」口調によっては、ちょっと挑戦的な感じさえする可能性があります。
何が問題なの?
ここまで読んでも、何が問題なのかわからない方もいらっしゃるかもしれません。たしかに、日本語で書いた「あなたの国は素晴らしいんだけど、何が有名なの?」には全く不自然さはありませんよね。~んだけど、~だけど、~けど、というのは日本語ならではの言いまわしで、単純に文と文を滑らかにつなぐために使われていることが多く、本当の意味の「しかし」という意味はないこともありますね。
英語ではbutは「今から反対のことを話しますよ」という合図的な接続詞として使われますので、日本人がついつい意味なく使ってしまいがちなbutには注意が必要です。よくよくネイティブの方の話を聞いていると、butは本当に反対のことを言うときに使っています。
いつ使う
説明や事実を淡々と話すときにbutはよく使われています。
- The new product is great but it is very expensive.「新商品は素晴らしいけれど、値段が高い」
- Your idea was awesome, but it has unfortunately turned out to be unfeasible.「あなたのアイデアは素晴らしかったのですが、残念ながら採算がとれないとわかりました。」
まとめ
最初に挙げた例 ”Your country is wonderful, but, (少し間があり)what is famous in your country?” を少しよくしてみましょう。
- Your country is wonderful! Could you tell me what is famous in your country?
こうするともっとポジティブな表現になると思います。「あなたの国は素晴らしいですね。それで、有名なものは何ですか。」
つまり、逆のことを言わない、逆のことを聞かないときは、逆の意味になるような単語を避けることです。日本人はついついbutをクセのように多発してしまいすが、言いたくなっても我慢してbutを飲み込みましょう。次の言葉を考えるときの「え~っと」という言葉代わりには使えません。勇気をもって時間をとって考えてから、単純に次のセンテンスに移りましょう。
少しでも皆さんのお役に立てれば本当にうれしいです。