スリッパの悲劇 OMG! 英語と直接関係はないけど大きな誤解をまねくもの
日本人のそれ、そんなに気になるの?
英語に限らず、外国語を通じて外国の方と交流する際に「文化の違い」や「カルチャーギャップ」は必ず話題になりますね。このブログでも、言葉そのものよりとらえ方の違いから生まれる誤解についても少し言及してきました。
私たちは「文化の違いがあることを理解」したうえで、いろいろ気を付けているつもりですよね。でも、日本にいながら外国の方と接する際にはなかなかそうした意識が薄くなったり、気が付かなかったりするものです。私も気づかないうちにやらかしているかと思うと怖いです。
今日は、職場での様々な人のやり取りを通して、気が付いたもの3つをシェアしたいと思います。個人差もあると思いますが、「そんなに気になるの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。また、「日本人の習慣なんだから、そこまで相手に会わせなくてもいいじゃん」という意見もあって不思議はありませんが、知っておいてもいいかなと思います。
①スリッパ
まずはスリッパ。スリッパといっても、オフィスで履き替えて使うようなサンダルとかそういうタイプのものです。日本は高温多湿だしオフィスでずっと革靴は厳しいです。外国人といっても同僚同士なんだからミーティングにわざわざ履き替えて出席する必要もないと思っていました。
ある日、私も通訳として同席していた会議の後に、ひとりのカナダ人の同僚からこう言われました。
「さっきも同席してもらったけれど、〇〇さんとxxについて何度も話し合っている。でも、〇〇さんは自分の話をぜんぜん聞いてないよね。その証拠にスリッパだもん。まじめな人の態度じゃないね。」
このカナダ人の方の性格もあるかもしれませんが、確かに他の国籍の同僚からも、「自分の国では通勤時に楽な靴をはいて、オフィスについたらきちんと靴を履く。」とか「素足がみえていたり、つま先が見えているのはカジュアルな職場でもちょっと、、、」という意見は聞いたことがありました。「きちんと靴を履く」は必ずしも革靴ではなくて、スニーカーであってもいいそうです。
でも、ここは日本ですから日本の習慣としてスリッパくらいは理解してもらえていると私は思っていました。でもこの一件で、仕事がうまくいっている時は大目に見てくれていても、状況がよくないと普段から気になっている不快なことへの不満が噴き出すのかもしれないなと思いました。
確かに、私もオフィスで素足の人には少なからず不快感を持っていますが、相手に清潔感を与えることが第一ですね。普段から気を付けたいものだなあと思いました。
②靴の音
スリッパに続き、外国人が不快感を示すものに「靴の音」があります。
- サイズがあっていなくて変な音がする
- 素材の問題なのか不明だけれど、キュッキュッという音がする
- 歩きかたが悪くて、靴を引きずるような音がする
- 昔のヤンキーのごとく、わざとパカパカ音をいわせて歩く
というような音です。日本は靴文化になって浅いともいわれますが、靴に対する考えが「草履時代」としっかり分けられていない感じがします。商談のとき「相手の靴を見る」「靴はその人をよく表す」など色々と言われていますが、やはり日本人が思っている以上に外国人、とくに欧米人にとって靴は非常に大切なもののようです。
靴自体のお手入れをあまりされていない日本人も多いですが、それよりも音は何倍も不快なようです。靴の音は「口を開けてものを食べるクチャクチャ音」くらい嫌だよ、と聞いたことがあります。
私も気を付けたいなと思いました。
③顔をさわる、髪をさわる
日本人によくある動作ですよね。私もついついやってしまいがちなのですが、これも「自信がない」「本当のことを言っていない」などと誤解されることがあるようです。できるだけ会話中に髪や顔を触るのはやめておきましょう。
一方で、、、外国人のそれ、こちらは理解しているよ
外国人の方が日本にこられて会議をするときに、たとえ相手がふんぞり返って足を組んでいても、「外国人だから仕方ないな」って思いますよね。それなのに逆の文化・習慣はいとも簡単に誤解されるなんて理不尽だなあと思います。でも、それを考えていても仕方ないですね。
この「脚を組む」の理由をどこかで読みましたのでシェアします。
- 脚を組んでいるとパッとは立ち上がれないので、相手に攻撃する気はないという意思を示している
というジェスチャーとして始まったとありました。
日本人からみると態度が悪いなあ、なんて思っちゃいますが逆の気持ちで始まったとはつくづく人の感覚、とらえ方、価値観は様々だなと思います。とはいえ、今の時代に上記の理由で脚を組んでいるひとがいるとは思えないですけどね。。。
まとめ
ただでさえ英語で100%気持ちを正しく伝えるのは難しいのに、ちょっとした態度や習慣でマイナスからスタートするのは辛いです。
外国人慣れしている外国人ばかりではありませんし、インターネット時代になってこんなに情報があふれているのに、いまだにサムライはいないのか?というレベルの方もいるのが事実です。「何もわかってもらえない」「相手は何も知らない」くらいに思っていると楽なのでしょう。
言葉そのものの学習と似ていますが、気づいたことから修正する、ちょっとずつ理解を深める、コツコツ進むしかないですね。
少しでも皆さんのお役に立てれば本当にうれしいです。