Answer is Yes or No. Reply is Reply!  あれ?同じじゃない?!

Reply と Answer 

なんとなくですが、同じだと思って使っている方が多いように感じます。職場でのやりとりを聞いていると「???」と思うことが時々あります。通じてなくはないと思うのですが、通じてない時もあります

よくある例

  • Tom “Have we heard from Mr. Kato about our suggestion, Taka?”
  • Taka “He didn’t answer...”

Tom さんは Taka さんの返事を聞いてどのように思ったでしょうか。Taka さんが言いたかったのは「まだお返事が来ていません」という意味だったとすると、ここでの Taka さんの残念なケアレスミスは2つあります。

  1. answer を使ってしまった
  2. 過去形を使ってしまった

ケアレスミスその1

answer は何か特定のことに対して yes, no, などの答えをする、応じる、具体的なことについての意志を示す、といった意味合いがあります。Taka さんが 「まだお返事が来ていません」と伝えるためには reply を使うとよかったです。reply は単純に動作として返信する、返事を出す、という意味です。内容について答を出すのが、answer です。

He didn’t answer. というと、Mr. Kato は私たちの提案に応じなかった、ととらえられます。

頻出しますが、このタイプのミスの発生原因は日本語にあります。「返事する」という日本語にどのような意味が含まれるでしょうか。reply も意味しますし、answer も意味しますね。やっぱり日本語は難しいです。

ケアレスミスその2

過去形を使ってしまった。明確な日時や状況を特定する単語が無い場合は、現在完了形を使うのが鉄則です。He hasn’t answered. でしたら、まだ答えを出していない、まだ結論を出していない、というように理解できますが、didn’t answer はどこか過去の特定の日時に答えを出してしまった、応じないということを確定してしまった、というニュアンスが出てしまいます。ただ、時や場所を特定しない過去形は、ぼんやりしてしまい聞いている方にはわかりにくい文章です。

どちらにしても、こうした小さなミスx小さなミス はとても分かりにく状況を作ってしまいます。おそらく、Tom さんは会話を終えずに、もっと質問をして状況を確認しようとするでしょう。

 

Answer

Answer は多くの場面で使われます。質問などに答える、以外にもたくさんあります。辞書にある説明と例文を一度通して読んでみるとニュアンスがよくわかります。日本語の性質上、場面によって書き方は異なりますが、意味合いとしては具体的な事柄、事態、要求、願い、などに対して「こたえる」ものです。はっきりしていて、意味強めの単語だと思います。

  • 電話に出る、玄関(チャイム、呼び鈴)に出る He answered the call.
  • 期待に応える、目的にかなう/役立つ No one answered to our requirement.
  • 要求を聞き入れる、応じる She answered to our request.
  • 報いる My prayer was answered.
  • 反応する The door doesn’t answer to the lever.

 

Reply

Reply は単純に返信する、返す、という動作を表す単語ですので、とくに意思もないですし、単語ヒエラルキーが存在するとしたら上位には入らない地味めなタイプかなと思います。

  • He hasn’t replied to my mail yet, therefore I will remind him again.
  • There are many messages in my in-box! I must reply them till noon!
  • Thank you for your letter and I’m sorry for replying late.

返信や返事の内容ではなくて、「返す」行為ですね。

 

まとめ

日本語は難しいです。特に、動詞の種類が少なめだと思います。日本語の名詞は詩的だったり、きれいだったりしますね。一方で、英語の名詞は機能の説明的で、動詞は意味が明確です。何をどうするときに使う動詞か、というのがはっきりしています。

最初はニュアンスをつかむのは簡単ではないかもしれませんが、できるだけ辞書でその単語の項目すべてを読むようにすると理解の助けとなります。特に、英語の動詞では、簡単な単語ほどよく調べるほうがよいと思います。難しい単語は使うシチュエーションも限られていますし、意味(訳)もむしろ1つ2つと少なかったりします。

身近で簡単な単語をよく知ると、意外にも英語がぐっとうまくなると思います。

少しでも皆さんのお役に立てれば本当にうれしいです。

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